これから新規クリニック開業をしようとしているドクター、開業場所が中々見つからないドクター、内装費は本当に適切な数字なんだろうかと思っているドクター、色々なお悩みにお答えいたします。
業務委任契約の解除

あっという間に、ゴールデンウィークも終了し若葉が目に染みる季節となりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。                       

4月と5月は、今年1月と2月に急死した先生の医業承継に手を取られ、気が付いたら5月も後半に入っていました。お陰様で2施設とも承継する先生が決まり、6月から診療を開始する予定です。

 

通常、承継するためには6か月以上かかるのですが、私の所に開業希望の先生が場所探しや承継希望の登録を行っているので、その中から開業希望地が合う先生へピンポイントで承継のご案内を行ったので、比較的早く承継が決まりました。受診している患者様に、少しは役立てたのかなと思っております。

 

それでは、本題に入ります。                                                                            平成26年10月、A先生から経営に関する相談を受けました。

A先生がクリニックの勤務医だと聞いていたのですが、良く聞いてみると友人のX先生が出資を行いA先生が医療法人の理事長になっているとの事でした。

そのため、A先生は自分が雇われ理事長としか思っていないので、経理はすべてX先生が連れてきたB事務長に任せているのです。

 

私は、A先生に対して理事長は経営者であり対外的に全責任を負っているので、何か問題が起きた時には責任を取らなければいけないと伝えました。

当然のことですが、株式会社でも医療法人でも代表者はその法人の全責任を負っているので、問題が起きた時にA先生がX先生に雇用されていると言っても、相手方は謄本が代表者であるA先生へ責任追及をしてきます。

 

 

 

平成27年5月、A先生はB事務長から業績が悪くなったので給与を半分にすると言われたので、どうしたら良いかと相談がありました。

相談の中で、A先生が雇用している事務長が詐欺まがいの事をしている事に気が付いたので、口頭で業務委任契約の了解を得て手伝いを始めました。

 

私はA先生へ、医療法人の財務諸表を見せてくれるように依頼を行いました。

財務諸表を見ると、B事務長が株式会社を作って医療法人の経営指導や事務員の派遣などのコンサルティングを行っておりました。

そのコンサルティング料金がなんと、月額400万円なのです。

私が、従業員の給与や経営指導料をどう計算しても、月額のコンサルティング料金は130万円以下なのです。

おそらく、経営が上手くいかなかった時の責任はA先生に負わせて、利益だけを吸い上げる魂胆だと思います。

 

そこで、A先生にX先生とB事務長へ給与を下げる前にコンサルティング料金を下げて、給与は据え置きにするよう要求をしたらどうですかとアドバイスを行いました。

私のアドバイスに従って、A先生がX先生とB事務長の話し合い行ったが、3ヶ月も平行線をたどっていました。そこで、私はA先生へ開業の意志があるのなら理事長を辞任して、開業の準備を行った方が良いとアドバイスを行いました。 

昨年9月にA先生から一応、X先生及びB事務長との間でA先生が退職することで話し合いが付いたので、理事長を辞任して開業の準備をしたいと連絡がありました。

 

そこで、A先生の希望地で場所探しを始めました。

昨年11月に、A先生がC会計事務所から承継物件を紹介されたので同行して欲しいと言われたので、一緒に内見を行いました。

ところが、私がこの承継物件の内容を調査している中で、C会計事務所とB事務長が裏でつながっていて、A先生を医療法人の系列に入れておき、これまでのように利用したかったようです。

そこで、私はA先生にその旨を伝え、承継の話をお断りさせました。

 

本年1月、再度、A先生から承継物件を見つけたので、同行して欲しいと言われました。早速、内見を行い物件が良かったので、A先生は承継を行うと結論を出しました。

そこで、承継に関する交渉を行い双方が合意に達したので、A先生へ業務委任契約(40万円)を行って欲しいと伝え、業務委任契約書を送りました。

 

ところが、送った3日後、メールで卒業大学の教授が承継から開業までの手伝いをしてくれるので、私の業務委任契約は解除すると連絡がありました。

私は、これまで2年半近く色々な相談に乗りA先生が大きな損失を負う可能性を回避したと思っているのですが、業務委任契約の金額(40万円)が高いと思ったのでしょうか。

皆様は、この金額が高いと思いますでしょうか。

ちなみに、他社の医業承継の手数料を調べてきてください。

会って、解約の理由を聞きたいとメールをしたのですが、回答がありません。

 

これまでの経緯からしてお断りする場合はメールではなく私と会って事情を説明する事が常識ではないかとお思いますが、皆様はどう思われますか。

私は、これまで性善説で客様を信用して不動産契約や承継契約の目途が付いた時に「業務委任契約書」を締結する事が多々、あります。

その場合は、事前に書面で手数料がどのくらい必要かを説明しております。

今の時代は、古臭い性善説が通用せず、困っている先生がいても口約束でお手伝いを行ってはいけない時代なのかもしれません。(口約束でも、法的には契約の効力を発揮します。)

今後は、リスク管理のために開業や承継のお手伝いを行う場合は、必ず事前に「業務委任契約書」を締結する事に致します。

また一つ、良い勉強をさせていただきました。

 

次回は、本年2月にこれと似た相談を受けたことを書いてみたいと思います。

お読みいただきまして、ありがとうございます。

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