毎度のことですが、あっと言う間に桜も散って、4月も半ばに入ってきました。
相変らず、関東はもちろんの事、関西や中国地方からも開業や医業承継の相談が来ます。
関東以外のコンサルティングは基本的には引き受けないのですが、地元に対応できるコンサルタントとがいないのでお願いしますと言われると、コンサルタント冥利に尽きるので有難く引き受けさせて頂いています。
ちょうど、中国地方で開業と承継のコンサルタント依頼が1件ずつありましたので、引き受けました。
新規開業は、診療圏調査の仕上げに開業候補地周辺の住民から、どこの競合医療施設に通院しているか、評判の良い施設はどこか等のヒアリングを行い、詳細な調査報告書と事業計画書を提出しました。
結果は、1日推定外来数が107人となっており、開業に問題ない場所でした。
承継は、後継者がいないので承継してくれる人を探して欲しいと、顧問先の会計事務所や出入りの業者へ依頼したが、承継の経験がないので断られたため、私のサイトも見て連絡してきました。
この件は、次回に話ます。
今回は、お約束の事業計画書と資金計画についてお話をします。
数年前から、開業しても1年経過しても軌道に乗らない施設が見受けられます。中には、開業して1年もたたないうちに閉院してしまう施設もあります。
この原因の一つは、詳細な診療圏調査を行わず事業計画書の作成もいい加減だったことが挙げられます。
詳細な診療圏調査を行って算出した1日推定外来数が、損益分岐点の1.5倍以上あれば、事業計画書を作成して1ヵ月に必要な経費を計算し、その経費の6から8ヶ月分の運転資金を用意すれば閉院する事はまずありません。
なぜなら、私が150ヶ所以上、開業支援を行った経験から1日推定外来数が損益分岐点の1.5倍以上あれば、6か月以内に月間で黒字化するので、運転資金が不足する事がないからです。
6ヵ月以内に黒字化しない施設は、診療圏調査と事業計画書の作成が悪い原因の一つだと思います。
新型コロナウイルスとロシアとウクライナの戦争で、新規開業も今までと同じように考えてはいけない時代に入りました。これからの5〜10年は、思いもよらない事が起きる可能性があるので、リスク管理をしながら開業を行う必要があります。
詳細につきましては、お問い合わせ頂ければご面談の上、ご説明をさせて頂きます。
次回は、3月に医業承継を行った中で経験したことを書きます。
お読みいただきまして、有難うございます。